女性ホルモン検査について

女性ホルモン

女性ホルモンには、エストロゲンとプロゲステロンがあります。このエストロゲンとプロゲステロンの産生と分泌は、脳下垂体前葉から放出されるLHとFSHの作用によって行われています。

 

女性は、50歳前後で閉経を迎えます。その前後5年間くらいの間、つまり45歳から55歳くらいの時期は更年期と言われる時期です。この時期は、女性ホルモンの分泌が少なくなるために、体調不良を訴える人が増えます。

 

更年期障害の症状は、実に200以上もあると言われています。

 

発汗や冷えのぼせ、顔のほてり、イライラなどがよく知られている症状ですが、それ以外にも関節痛や疲労感、めまいなど、全身のありとあらゆる場所にどんな症状が出てても更年期障害の可能性があります。内科的な症状ばかりではなく、整形外科や耳鼻科、心療内科など、あらゆる診療科を訪れる患者さんもいるくらいです。

 

そのため、更年期障害なのか何か重大な疾患が隠れているのかを区別したり、もう閉経しているのかどうかを確認する方法の一つとして、LHやFSHの値が正常値かどうかを調べることが確実です。

 

近年は早発閉経と言って、30歳代や40歳代で閉経したのと同じような状態になる女性も増えています。

 

また、月経不順の診断にもこれらの検査が用いられています。

 

LHって何?

LHはluteinizing hormoneの略で、黄体形成ホルモンです。

 

黄体は英語でcorpus luteumです。黄体形成ホルモンは、女性ホルモンの1つであるプロゲステロンを産生したり、排卵を誘発する作用があります。

 

プロゲステロンを分泌するには、視床下部からの指令で脳下垂体前葉から黄体形成ホルモン(LH)を分泌して、女性ホルモンの材料であるコレステロールに働きます。

 

LHはコレステロールを分解して、プロゲステロンを作っています。

 

更年期になると急にコレステロールの値が高くなる人がいますが、これは、エストロゲンの産生量が急に減ったために、コレステロールがプロゲステロンに分解されずに血液中に増えるためです。

 

LHの値は、通常は10以下と言われています。10を超える場合は、排卵障害の可能性があります。

 

生理周期によって正常値が変わります。

 

卵胞期(基礎値)では2.4〜12.6、排卵期では14.0〜95.6、月経前の黄体期は1.0〜11.4、閉経期は7.7〜58.5となっています。

 

基礎値を調べることが、検査には最も適しています。月経3〜7日目に採血してもらって調べると良いでしょう。

 

LHが高すぎる場合は、排卵障害(月経不順)や早発閉経が、低すぎる場合は排卵障害や脳下垂体機能の低下などの可能性があります。

FSH

FSHは、follicle stimulating hormoneの略で、卵胞刺激ホルモンです。卵胞は英語では、ovarian follicleです。

 

FSHはLHとともに、視床下部からの刺激で脳下垂体前葉から分泌されます。卵胞を刺激して、女性ホルモンの1つであるエストロゲンを作ったり、卵胞の発育を促進しています。

 

FSHの正常値もLHと同様に月経周期によって違ってきます。

 

卵胞期は3.5~12.5、排卵期は14.0~95.6、黄体期は1.0〜11.4、閉経期は7.7〜58.5となっています。月経3〜7日目の卵胞期の数値は基礎値とも言われ、この時期に検査を受けるのが最も適しています。

 

FSHの値は、通常は10以下です。15〜20を超えると、卵巣機能の低下が考えられます。月経不順や早発閉経の可能性があるでしょう。

 

また通常はLHよりもFSHの数値の方が高い値となります。LH÷FSHの値が1以上の場合は、排卵機能障害の可能性があります。女性ホルモンのバランスが乱れることで、月経不順を招いているようです。

 

このように、採血で女性ホルモンの産生を促しているホルモンの濃度を調べれば、月経不順かどうか早発閉経の状態なのかどうかが簡単にわかります。

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